user進化心理学とサイコパスへの道search
【14】世界征服完了!!
【14】「パワー」 ナオミ・オルダーマン 著
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浩哉
2024/02/28

最後まで読みました。


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なんとまあ。

前回読んだ後から、主要な登場人物たちの苦難が待っていたんです。

あと、結末も面白かったです。

そんな感じになるんや。って思いました。



    〜〜〜続き〜〜〜

 ①裏社会を取り仕切ろうとしていた女性。


父親の、裏切りが発覚しますが、報復を避けて、平和的解決を画策します。


お。女性ならではの解決?さすが!

って思いましたが、世の中そんなに甘くなく。

父親にきっちり報復され、電撃の源を奪われてしまいます。

命からがら逃げのびますが…。

逃避行が熱いです。


 ②国を盗った君主と、世界征服を目論む女性。


国を盗った君主。彼女は、精神が崩壊していき、世界征服を目論む女性に利用され、自ら命を断ってしまいます…。切ないです。


一方、世界征服を目論む女性も、相棒である、裏社会を取り仕切る女性と連絡が取れず、焦燥にかられます。


そのために女性君主を手にかけます…。


 ③一番大変なジャーナリストの男性。

国を盗った女性君主の国で取材を続けていました。


ずっと書き留めていた記録。


ローマ帝国衰亡史のような大作を書き上げるためにやり続けていた記録。


それらを信頼していた女性に預けてたんですが、女性に裏切られ、色々手を回され、しまいには事故で死んだ事にされてしまいます。


そこからの脱出劇が、もう大変そうでした。


     〜〜まとめ〜〜

(ある程度一般的なお話として)

基本的には、女性がパワーを持つ=今でいうところの男性に置き換わるって感じでした。


男の場合は、単純に力が女性より強く、それがために女性の立場が酷い目にあっているというのが本書の主張でしょう。


そして、常に戦乱が目の前にある国々。例えば中東や、社会制度がむかしから変わらない社会なんかは、女性がえらい目に遭ってると。


そこに平和ボケやら、圧倒的な暴力装置で平和を享受してる先進国なんかは、女性の地位が上がって平等に近づいていってると。


しかもそういう先進国?のある国なんかはある部分においては、女性の方が優遇されてるところもあり…。


(特に昨今の真偽もよくわからないのに騒いでる松本人志や、伊藤純也みてても)

二毛作って、誰かが言ってましたが、よくいったもんですね。

なんでも、女性が殺人犯すよりも、男性がレイプする方が刑が重かったりするようで。

ま、これも真偽よくわからないですが…。

情状酌量とかあるんでしょうけど。


話が逸れました。

この作品では、この現状が綺麗に逆転していって。

男性が襲われまくります。

性的な意味でも。


国を盗った女性の国。

恐らく舞台が中東でして。

色々女性が大変な目や、不自由な目に遭ってた国なんです。

その反動ですね。


男性の奴隷化ですとか、イケメン以外は人権無さそうだったり。(これは今の現実世界でもですかね…)


君主も若い男の奴隷を侍らせたりして、床にこぼれたワインを舐めさせたりしてます。(叶姉妹かって思ったり。侍らせてる部分がですが)


ただ、先進国ではその辺り、穏やかなようで。

元々中東より差別があまりないからなんでしょうが。

アメリカのとある州知事になった女性も、そこまで権力を持つには至らないようで。


そこで世界征服を目論む女性。

男側の反撃や、先進国の動きの鈍さもあったんでしょうね。

色々やきもきします。

で。そこで打つ手が面白いです。


   〜〜以下、深刻なネタバレ〜〜

世界征服を目論む女性。

裏社会で父親に裏切られながらもなんとか生き延び、愛的なものをゲットした女性。

そんな2人が面談します。


そこで裏社会の女性は、世界征服を目論む女性から、恐ろしい作戦、考えを聞かされ、再考を促すも、却下されます。


そこで2人は袂をわかつんです。


その恐ろしい作戦とは何か?


核戦争です。

人類を減らせるだけ減らして、文明を滅ぼすだけほろぼします。


わずかに生き残った人類は、また文明ゼロからのスタートになります。


なぜ、そんな事をするのか?


もし、文明ゼロからの人類はどうなるか?


今までの、初めは力で上回っていた男性中心からの社会はなくなり、初めからパワーで上回ってる女性中心の社会が創られる。


もう、本当に初めからやってったれ!って作戦です。


で、そこで今までの謎の歴史出土品紹介の謎が解けていくって形になります。

伏線回収ですね。


それにしても、その思い切った作戦。

やり切る心。

正直、びっくりして、なんかスゲエ!!って思いました。


ここまで謎に強い意志持たれたら怖いですね。


この女性の声が、どうやらサタン的な存在だとだったんでしょうけれど。


それにしても強い。


最近の文庫化でおなじみ「三体」の、第三部で、三体の突然の攻撃にボタンを押せなかった女性。

そこに「三体」の作者は女性中心の世の中が浸透しきると、こういう弱さが露呈するのでは?って主張が見えました。


感情中心になると、無駄に迷うんですね。


それとは正反対の女性の強さ。

強さっていうんですかね?

どちらかといえば狂気。

そこにある意味痺れました。


まあ、ともかく。衝撃でした。

やっぱり面白かったです!!


ではまた。