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名作 リア王
【90】 「リア王」シェイクスピア 著
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浩哉
2024/11/20


さて。シェイクスピア。

次は「リア王」です。4大悲劇の2つ目。

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※4大悲劇

・ハムレット

・リア王

・.オセロー

・マクベス


相変わらず、どんな話かはピンときていません。

ハムレットは悲劇でしたが、想像よりは悲劇ではなかったです。


今回はどうでしょうか。

楽しみながら、読みました。

かなり悲劇でしたが、説明、難しいです。



〜〜個人的な見どころ〜〜

①痛いな…。末娘…。

リア王。お前もお前だよ…。

まず、初っ端からツッコミどころがありました。

国を3人の娘に譲る!

これ自体、「?」ですが、

譲るにあたって、王への愛を語れ!


って、何それ…。国をなんやと思ってる?


もっとも、リア王、高齢で少し認知というか、情緒不安定が入っているようなんですが、それにしてもです。


上の2人の娘は、それにしてもなゲームに乗って、王への愛を思いっきり語ります。

歯が浮くってかんじですかね。


それに対して末娘。

ゲームに乗っかってあげません。


父親としての愛はあるけどそれ以上は…。

って感じです。なんならドン引き?


気持ちはわかります。

鬱陶しいゲームですよね!


でもな、末娘…。

そこは乗っかってあげなよ。

それが許されるのは厨二まで!

せめて高2くらいかな。


何歳の設定か知りませんが、結婚控えてるような大人なんだから。そこは嘘でも控えめでもゲームに乗っかってあげるべきだろうと。


で、その後の王も大人気ない。

完全にキレて、末娘には国をあげない事に決め、フランス王に持参金なし。要はタダで嫁にあげてしまいます。

それを諌めた忠臣も、クビにしてしまいます。

なんか、めちゃくちゃですね!

これが、とんでもない悲劇の種なんですから。

なんか…。普段からちゃんとしないと!って感じですね。


王の後継問題。

やはり前もってしっかり考えとかないとってやつですね。王は権力を持ちすぎて、権力を甘く見ていたのかもしれませんね。


②何しとん…。長女と次女よ…。

長女と次女に取り入って権力を得ようとしてる、王の部下の庶子のエドマンドもそうやけど…。

さて。権力。この不思議な力。

人を狂わす力を持っています。


元から野心マシマシな人には特に強く作用します。


この長女と次女に至っては・・・。

権力握ったら王なんか知らんってことで、

訪ねてきた王を門前払いします。


しかも、王のお付きの家来を100人いたのかな?

これを減らしなさい。って感じにします。

そうしたら泊めてあげる。みたいな交換条件。

それが王を怒らせるってわかっててやってる感じですね。


王も意地を張って、嵐の中に、ほっぽり出されて、野宿みたいなことになっちゃいます。

で、王は流暢に嘆きます。


その嘆きの言葉の旋律がやっぱりすごいですね。シェイクピア!!って感じです。


長女と次女。こういう露骨に王を拒否して…って、実際なら、周りの人間も離れていくだろうに・・。

ってなりますね。


③え?そこで負ける????

それでも話は進んで、いざ戦争ってかたちになるんです。

不当な被害を受けた者たち、末娘と王のクビになった部下、エドマンドに嵌められたエドマンドの父親と兄。

それに対する被害を与えた者たち、長女、次女、エドマンドとの争い。


キーを握ってそうな末娘まで戻ってきて参加してますからね。

なんか、劇だからか、戦争の描写あまりないな・・・。

と思ってたら・・・。

いや、負けたんかい・・・。

これが何か凄いです。

ここまで、それこそ舞台が整って、戦争に勝つだけでハッピーエンドになるんだろうに…。

負けるんかい…(2回目)

そういえば、この感覚。

ゲーム・オブ・スローンズでもあったな…。


戦争に勝つ気マンマンで、あっさり負けて捕まってたりしたの。詳細忘れましたが。

そりゃ、悲劇ですわ…ってなりました。


〜〜まとめ、雑記〜〜

悲劇。元とはいえ、王がほぼ1人で悪天候の中、娘たちに外に放り出される。ってのもありますが、

やはりここぞという戦争で負ける。

ってのが、見どころかなと。


さらにおかしな事に、戦争に勝った方も破滅していきます。

戦後、リア王や、末娘が、捕虜になっていきますが、エドマンドの兄が、謎の男としてエドマンドに決闘を挑み、エドマンドが敗れます。


兄はエドマンドを許します。

エドマンドは悔い改めますが、力尽きます。

死の前に、末娘とリア王を処刑するように言ってしまったから何とかしてって頼みます。


同時期に、長女は次女を毒殺。

それがバレて、狙ってたエドマンドも失って、長女は絶望し、自害。

ええ、加害者側、誰もいなくなるんですよね。


こういう、ほぼ、登場人物が亡くなっていくのを見ていると、銀河英雄伝説を思い出しますね…。

田中芳樹の手法って、これだったんだなと。


「リア王」のあらすじ、↑でほぼ終了ですが、少し詳細。


リア王が、自分の王国を3人の娘たちに分割して譲ろうとするところから始まります。

リア王は娘たちに「どれほど私を愛しているか」を尋ねます、長女と次女は大げさなお世辞を並べます

末娘コーディーリアは、誠実に「父として当然の愛情」と答えます。

リア王激怒。コーディーリアの正直な返答に激怒し、彼女に何も与えず、フランス王にくれてやります。

王国は長女と次女の間で分割されます。

その際、リア王の忠臣のケントも暇を出されてしまいます。


その後、変装して王に付き添います。


長女と次女は、父から権力を奪うと、彼を冷酷に扱います。

そりゃ、もう露骨に。

リアは狂気に陥り、嵐の中をさまよいます。

忠臣のケントと道化が彼に付き添います。


※道化がどんな存在か、イマイチ掴めず。


同時進行で、リア王の臣下のひとり、グロスター伯爵。

庶子エドマンドに騙されて、実の息子エドガーを追放します。

庶子エドマンドに騙された事に気づきますが、時すでに遅し。エドマンドの裏切りにより、グロスターは目をえぐられる刑に処されます。


※これもなかなかの悲劇です。


エドマンドは次女や長女に上手く取り入って手玉にとり、権力を得ようと動いたんですね。


お互い、してやられたエドガーや、リア王、ケント、グロスター。

グロスターが、フランス軍に口添えしていたこともあり、フランス軍がやってきます。

そう。リア王の末娘、コーディーリアが軍を率います。


役者が揃ったフランス軍。

悪役揃いのイギリス軍に攻撃を仕掛けます!!

で。

なんとまあ。

ここまで役者がそろったのに、戦に負けてしまいます。

全員、捉えられます。


その最中、エドガーは父、グロスターの死を看取り、その後策略を使い、エドマンドと一騎打ちを行い、討ち果たします。エドマンド悔悛するも、コーディーリアとリア王に処刑を命じた事を話し、息絶えます。


コーディーリアは、捕らえられて処刑されます。

その死を看取ったリア王も悲しみのあまり死亡。

ゴネリル、リーガンを毒殺後に自害。


こんなかんじです。

目を抉られたグロスターが加わっただけですね!


ハムレットが復讐の悲劇なら、

リア王は親子の愛情、裏切り、権力、がテーマでしょうか。ひとつにまとめきれない悲劇でした。


では、また。