さて、この作品。
タイトルが割と挑戦的といいますか、なかなか惹かれるタイトルではあります。
とは言え、副題が「脳をリセットし、人生を再起動させる)
となっているので、ポールと言うよりはポルノと言うよりは、どこか依存症をなくすって言う本なのではないかと推理して本を本を手に取りました。
最初の数ページで、そのみ外れたのか?と思わされました。
①ポルノ関連の言葉が出まくり
最初、読み始めると、まー大人な用語がてんこ盛りでした。
自慰行為、インターネットポルノ、禁欲、射精。
あちゃ。これは本当にポルノに対する警告本なのかな…。
って思いました。
この辺りのお話で、えー?ほんまかいな??
って思ったのが、
男性が射精をしすぎると、ミトコンドリアが放出され、良くないそうです。
ミトコンドリア→30数兆個(60兆個とも言われる)の細胞にそれぞれ複数個存在し、休まず私たちにエネルギーを供給します。精子の放出はミトコンドリアを放出することであり、過剰な射精はミトコンドリアの不足を招くため、心身の活力低下、筋力の低下、細胞の質の低下などを引き起こします。
(本文より)
これは。恐ろしいですね…。
もちろん、溜め込みすぎもよくないのはいうまでもありません。
一方、女性についてですよ…。
女性の場合、自慰行為は良いホルモンの分泌をうながしたり、免疫を高める行為でもあるので好きな頻度で行って良いものです。ただしポルノを見ることは控えましょう。
(本文より)
これだけでも、男って辛いっすねー。
ってなりますよね?(なりませんか、そーですか)
②ドーパミンについての詳細。
結局、依存症の正体のほとんどはドーパミン中毒による事がわかってて、それに対処するように導いています。
ドーパミンの陰と陽がしっかり書かれてまして。
いいドーパミンとわるいドーパミンがわかりやすく解説されていて為になります。
本文より↓
ドーパミンの働きは私たちを行動に駆り立てるホルモンであり、「快楽期待ホルモン」と呼んでもいいホルモンです。快楽を期待させてくれるドーパミンが分泌されることで、人は生き残るための行動を起こします。
残酷な話ですが、ドーパミンの分泌する脳の部位を切除した実験マウスは、食事を全くしなくなり、餌を目の前にしながら餓死します。ドーパミンが分泌できないので、食事をしようという意欲がわかないのです。
そこまでやる気なくなるか?
ってくらいですが、なんもやる気が起きないのは、ドーパミン分泌の方法が偏ってるんだなと。
ポルノやら中毒対象(スマホとか)にしかドーパミンが分泌されないのが問題なんだなと。
その辺りの中毒、依存症状の原因解明の明らかさがいいですね。
医学的に厳密にいうなら、正確な表現ではないのかもしれませんが、やっぱりわかりやすさは大切ですからね。
ポルノ以外の要因で、ドーパミンを出す事を考えていくのが解決策になるって事です。
③とにかく具体的な対策方法
ドーパミンが出やすい行動を具体的に指摘されてます。
依存症には、身体的依存と、精神的依存があって、難しいのは身体的依存なんです。
ドーパミン分泌をポルノに頼りきっている状態なのが身体的依存状態。
って事で、ドーパミン分泌をべつの作業で補うのに慣れるってお話です。
ドーパミンがでやすい行動を、手軽な方法から、違法的な方法まであげて行っています。
ポルノや、他の違法ドラッグとか。
実際の性交よりも、こっちの方がドーパミンが出るんだー。ってのが意外とあるので面白いです。
それは本を読んでいただくとして、ドーパミンがでやすい行動として、挙げられているのがこちらです。
・糖質をとる
・チョコレートを食べる
・カフェインをとる
・アルコールをとる
・タバコを吸う(日本製の紙タバコ)
・葉巻を吸う
・麻薬、ドラッグを使う(自然由来でソフトドラッグのものに限る)
・CBDオイルを使う
・自然由来のハーブ類を使う
・運動をする
・アイスバス(氷風呂)につかる
・瞑想する
具体的だし、すぐ出来そうな事ばかりですね。
精神的依存は、まず身体的依存を乗り越えてから!
ってのが鉄則です。
それくらい、身体的依存ってのは強いようで。
時間をかけてでも乗り越えると、そこで精神的依存に取り組みます。
多くのポルノ依存症がトリガーとする感情は「退屈、ストレス、不安、悲しみ、孤独」です。
そんな感情、気分になった際に、ポルノに行くんじゃなくて、止観して、本来自分がすべき事をやる。って心境に持っていくんだと。
めちゃくちゃ難しそうですが、これが、身体的依存を乗り越えると、割とスムーズにいくようです。
具体的に、トリガーの感情が襲ってきたとして、
「ポルノ鑑賞に逃げても、時間や気力、体力を無駄にするだけだな」と冷静に思考することができるようです。
やはり、自分が依存症だ!と把握できていて、具体的な対策。ドーパミン不足なのでドーパミンをポルノ以外で補う。
この順序の確立。
トリガーを自覚させる事で、ああ、これか!って思いやすく、それだけで精神的依存もかなり乗り越えやすくなってます。
他にも立派に応用可能で安心できる一冊でした。
本文がとにかくシンプルにわかりやすくまとめられててわかりやすいので、大人?な用語の連発が平気な方、自分が何かの依存症だって自覚のある方。おすすめです。
では、また。