脳に関する本もたまに読みたくなります。
今回は、この本です。
今まで読んだ脳の本のおさらいの意味もあり、新しい発見もあり。
音楽をベースに脳の仕組みや、働きを分析している面白い試みの本でした。
〜〜個人的な見どころ〜〜
①分類の巧みさ
脳の働きの分類がすごくわかりやすいです。
色んな働きをする脳をテーマに沿ってきれいに分類されてて面白いです。
ただ、脳のどの機能がどんな働きをするか?
正直、この辺りはスルーしました。
前頭葉とか、側頭葉とか、海馬とか。
なかなか覚えるのに苦労しますしね。
軽く読む程度でも面白いです。
その他、分類やタグ付けをいくつか。
◯収束的な思考
色んな思考をまとめていく作業。
色々例を出されていますが、なるほど、AIが得意とする分野かと。
◯拡散的な思考
思考を拡げていく作業。
創造力の源になり、AIがまだ苦手とする分野。
芸術的創造は、この収束的な思考と、拡散的な思考のバランスが大事ってお話です。
◯潜在記憶
本人も記憶していると気づいていない記憶。
さらに2つに分けられます。
・手続き→自転車の乗り方とか。
・プライミング→予測、先入観
◯顕在記憶
宣言的学習 説明できる記憶。
さらに2つに分けられます
・意味→これはペンだ!とか。
・エピソード→自分だけの実体験 ストーリーとしての記憶。
思考、記憶と書いてますが、たまに学習の意味もあったり。
その辺りは本を読みながら適応させていただければですが、意味は感覚でわかるかと。
あとは
◯内的報酬
好奇心からくる満足感。
知の喜び
◯外的報酬
地位や名誉など。
この辺りが肝になるので、ここを把握しながらこの本を読むとより理解が捗ると思います。
②圧縮と基礎大事
読んでると、当たり前なんですが、基礎って大事だと。みんな、感覚的には知ってると思うんですが、勉強をして、しっかり覚えると、脳はそれを整理して圧縮してくれます。
で、脳に余裕が生まれ、創造的な考えや、新たな知識を身につけやすくなります。
やっぱり基礎が大事なのはこれが理由ではありますね。脳に圧縮してもらってさあ次へ!って感じが良いです。
③各年齢の有効な勉強法
個人的に子供がいるので、この辺り参考になりました。
有効に考えられれば良いなと。
うちの子供はもうすぐ1歳。
やれることはやっていけてただろうか…。
ただ、奥さんが色んな所へ連れて行ってて、そこはいいだろうとは思っています。
〜〜まとめ、雑記〜〜
なぜ、音楽なのか?
筆者が音楽好きで、音楽家って事もありますが、もっとなるほどな理由がありまして。
よく、宇宙人とコンタクトをとるときに、数学が出てきます。
なぜなら、全宇宙でも1+1は2になるから。
それと同じで、言葉は世界で違ってても、音楽は世界共通だからそうです。
若干、癖はあるようですが。
脳を調べていくのに役立つそうです。
その他、ある程度色んな本でも触れられていて、もはや共通認識になっている脳の働きまとめ。
①脳は常に予測している。
基本、生活においてずっと脳は予測しています。予測の範囲内でいる以上、脳はそこまで働かず、予測と違う事態が起きれば脳が働きます。
②睡眠大事。
睡眠、特にレム睡眠の時に記憶を選別し、深い睡眠で圧縮してくれていると考えられてます。
③創造的思考の一般化
創造のプロセスは大体同じで。
1・まずはアイデアをなるべく沢山絞り出す(ここではアイデアの評価はあと回しにする)
2・アイデア同士の類似性を見つけてグループ化する 3・既に知っているものとアイデアの類似性を活用して、連想する
4・絞り出したアイデアを精査し、まとめる
↑本文より。
結果的にこうなったって感じで、狙ってできる物ではない気もしますが。
そして、僕にとっての新たな知見
①孤独は学習の敵
人は集団で生きる動物なもんですので、全く独りっていうのは学習には良くないと。
独学ってのもあるので、一瞬?ってなりました。
潜在記憶は、他者を見ないと成り立たないし、独学も集団の役に立つためだったりするので、なるほどと。
②マルチリンガルの脳
英語は英語で考えるという仕組みを、わかりやすい図解と分類で説明されてて面白かったです。
③記憶力がいいとはどういうことか。
記憶力がいいのは、記憶を脳から引っ張り出す力が優れている人のことをいうってのが、脳の仕組み的にもなるほどなぁって思いました。
後は、音楽に対するアプローチが面白い。
僕は音楽に関しては本当によくわかってなくて。きっと聞き込んでこなかったからでしょうね。
潜在記憶が皆無だったんです。
だから、もしかしたら音楽を雑音と同じように扱ってしまってる部分もあったかもです。
年をとるにつれ、音楽も聴くようになりましたが、根本が出遅れてるので音楽は苦手なんでしょうね。
子供には色々音楽を聞かせようとは思います。
音楽は、ずっと続いている人間の圧倒的な文化の要なんだなって今回沁みましたので。