少し前に、「日本は滅びる」などの発言で世間を賑わせた作者の本になります。
今回、この本は偶然当たった嬉しい本ではありますが、やっぱりその人を知るにはその人が書いた本を読むのがいいって思ってるので、読んでみてよかったって思ってます。
そうでなくても、少し興味あったんですよね。UNIQLOの創業者に。
そう。UNIQLOの軌跡の本になります。
その中で創業者がどんなことを考え、どう動いてきたか?
自身の哲学とともにしたためられてます。
①さらっと動く。
何となくって感じで父親の家業を継ぎ、
そこから紳士服からカジュアルへ転身を試み、
海外から買い付けを行い、
UNIQLOの原型をつくり、
店舗を広げ、FC化し、株式公開し、
海外展開して…。
本当に色々動いてて、しかもそれがさらっと書かれているので、凄さがなかなか伝わらない感じなのがなんか勿体無いというか。
本当はそれぞれの動きの時に、どれくらいの不安や葛藤があったのか?それが感じにくいです。
…そんなことを勝手に思ってたら、UNIQLO周りの本がたくさん販売されてることに気がつきました。
この本の続編というか、詳細版みたいな感じですね。
最近なら↓の本ですね。
そーゆーのを狙ってわざとサラッと書いてたとしたら、やっぱり凄いですね。
②多分、特異な存在。
プチ炎上してたニュース、チラ見程度だったんです。っていうか、僕がこの本を読んでたからニュースが目についただけで、普通の人は目につかなかったかもですね。
それに、チラ見だったので、柳井正がどこのインタビューで何を語ったのか、あまり知りません。
ただ、軽く読んだ感じ、あまり変なことは語ってないですが…。
それよりも、周りのコメントや反応が独特で。
なかでも、
給料が安い国にしたのはお前だ!!
って感じの反応が多かったんですよね。
あとは、移民を上手く使ったり、コントロールしたりって事も語ってたので、日本人だけでいいやん的な、ある意味お馴染みの反応ですね。
本を読んだ感じ、そりゃ、海外で工場を作ってって事はやったりしてますが、それと給料が、安くなるのはあまり関係ない気がしますよね。
空洞化のを作った原因の一つかもしれませんが、給料に関しては、やっぱり派遣とかその辺りの仕組みを作った人たちに原因があるとは思います。
まあ、知らんけど。
で、UNIQLOに関しては社員の給料…。、どうなんでしょうね?安いのかな?
とにかく、UNIQLOの経営体系見てても、他の会社とはかなり仕組みが違うので、UNIQLOはこうだからこうだ!ってのはなかなか決めつけられないと思うんです。
組織図とか、そっちゅう変わるっぽいので。
③意思を乗せるのが上手い。
あとは、社内政治というか、制度をこうすれば?的な事を考えたり、実行したりするのが好きで上手いんだなと。
現場からの叩き上げで、最も成功してる1人なんだなって思いました。
一つの行動に色々説明するのが好きなのか何なのか。
やりたい事が鮮明で、そこから逃げないといいますか。
とにかく、昭和と平成、令和のバランス感覚がすごいんだなと思いました。
どうやったらそんなバランス感覚を養えるんだろう?
不思議です。
社員になるのに、23個ある経営理念に賛成しないと入社はさせない的な、どっか昭和を感じさせる理念と、
全員に店長を目指してほしかったり、女性社員や若い社員の世代交代に取り組んだり、実力主義だったりする平成令和の考え方だったり。
このゴチャゴチャした観念を矛盾なく遂行していくのはやっぱり凄いなと思いました。
タイトルの「一勝九敗」
これが、最後まであまり前面にはなかった気がします。
どこが九敗やねん?
ってくらい、負けてる印象が少ないです。
いくつか、失敗の描写もありますが、そこはサラッと書いてるので、あまり負けてる〜って感じがしないんですよね。
読んだ後は、どっちかといえば、UNIQLOという、絶対王者のメンタリティを見せつけられたような感じですし、作者の柳井正の徹底的な考え方にあてられて、初めて企業の、UNIQLOのHPをチェックしたくらい、影響は受けました。
どってかってーと、九勝一敗のイメージですよ。読後感は…。
あとは、やっぱり商品を売る。
しかも現物を売るっていうものの破壊力ですよね。
世の中、なかなか必要な商品ってもうないんですよね。
そんななか、みんなが着ざるを得ない服。
これを制したのはやっぱり大きいですね。
で、現物を扱うことによる、人とのつながり。
これがネットでのデータのやり取りよりも遥かに大きい気がしました。大きいというか、やっぱりなんか種類が違うんですよね。現物のパワー。まだまだ強いなと。
少し前、美容ローラーなるものを売って、かなりのお金を稼いだ方の本を読みましたが、そういやこの方もやっぱり人間としてのパワーが違う気がしました。
色々、こうありたいなと勉強になりました。
では、また。