前回の「気がついたらオタク女子に約50万ほど貸し付けていた」
要するに、今の仕事のリスクをしっかり考えてほしい。
よく考えたら絶望しかないかもよ?
ってのを書きたかったんですが、なかなか上手く表現できないもんですね。
さて、
とりあえず、今回は本。
「百年の孤独」読みました。
やっと読了です!!
①現実と独特な世界観の融合
普通に読んでたら、それだけで物語が1冊終わるでしょ?的なお話ばかりでした。
例えば、どんどんみんな記憶がなくなっていく病気が流行ったりとか。
記憶がなくなっていくことに対する人々の戦いが、結構面白くて、さて?どーなっていく?マジでヤバくね?
ってところで、あっさりジプシーが薬持ってきて解決したりします。
あとは、4年間雨が降り続けるってのもすごい。
それでも結果、マコンドの村が謎に持ちこたえてるのが面白いです。
その他、謎に家畜が増えたり、死者が語りかけたり、崇高な存在として生きながら天に召されたり。木にくくりつけながらしばらく生きながらえてみたり。
なんかね。世界観が現実的な部分もあれば、ファンタジーな部分もあって。
その辺が日本的なのかも??って思っちゃいました。
昔の怪しい小説。
ポーの短編集に出てきそうな世界観です。
これが面白かったです。
②名前問題
登場人物が、子供にいちいち自分や親の名前をつけたりするもんだから、誰が誰かわからん!!
って前評判がありました。
確かにみなさん、おっしゃる通りでした!!
いや、もう、やめて…。
って思うんですが、そこはやっぱり前後の文脈で、どのアウレリャノ?ってのは何となくわかります。
で、その何となくだけで楽しめる作品ですので、そこはいいかなと。
ただ、この時のアウレリャノのこのセリフが…。
って、事細かに説明する時は難儀ですね。
僕も「ほら…。めっちゃ反乱起こして負け続けた大佐」みたいに、何をした人かって説明しかできないと思います。
なので、細かな感想は語りません!!
③孤独
タイトルが百年の孤独なので、やっぱり孤独について考えさせられます。
主な登場人物のブエンディア家の人々。
どの方も癖があります。
周りとは違った発想や考え方をする人が多く、そのわかってくれなさに孤独を感じたり、幻なのか現実なのかわかりませんが、亡霊とお話ししたりします。
その孤独の描き方も、絶望を感じさせるものだったりするんですが…。
(ただ、それくらいの孤独なら、今の人、全員抱えてるんじゃないかな?とは思いつつ読みました)
それでも生きていき、見せ場はそれぞれあります。
いや、無い人もいたかな??
とはいえ、その人々の今際の際は、社会からかなり断絶された状態で、一人で迎えることが多かったです。
この辺りの死と孤独の結び付けのうまさが凄いなと。
ただ、それなら今の人の孤独死の珍しくなさを考えると…。ってたびたび思う作品でした。
そんなわけで、お話は面白かったんですが、孤独って観点から考えると、今の日本の人たちの方がよっぽど孤独なんじゃ?って思いました。
孤独を
1・個人の孤独
2・家族の孤独
3・社会の孤独
にわけます。
1・個人の孤独
これに関しては、ほんと、孤独の博覧会みたいな様相を呈してました。
考えを理解されなかったり、陰謀に嵌められたのを相手してもらえなかったり、愛に恵まれなかったり、過去に縛られたりとか。
ほんと、みんなよくここまで!って感じで孤独です。
ただ、個で考えた時に、今の人たちも負けず劣らず孤独なんじゃ?って思いました。
孤独ってのは、やっぱり昔からあるねーってイメージです。
2・家族の孤独。
ブエンディア家の歴史を通じて、家族全体が孤独を感じる様子が描かれます。
家族の絆の薄さ、誤解、断絶。
この辺り、言わずもがなといいますか…。
今の核家族万歳な世の中。
そんな孤独を感じるのが凄いといいますか。
我々、元々絆が薄いので、誤解も少なく、断絶ってほど壮絶でもないですが、ナチュラルに縁が切れてるのがデフォな気がします。
そう。こちらの方がよっぽど孤独なんじゃ?ってやつです。
3・社会の孤独。
マコンドの村自体が人里離れすぎてるために、孤独の象徴となってます。
外部との交流が少なく、閉鎖的な環境が孤独感を増幅させてて、村全体が徐々に衰退していきます。
日本に置き換えて考えると、徐々に衰退していってますよね。今は円安のオーバーツーリズムや移民で賑わってる部分もありますが…。その期間が終われば…。
日本も負けてなくて…。
あれ?マコンドの村のように、日本、滅ぶ??
って思っちゃいました。
何にせよ、この作品を通じて外部との交流は大切だなって思いました。
村もブエンディア家の人々も、交流がなくなった時点で滅んだり亡くなったりしてますので。
では、また。